大判例

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名古屋高等裁判所金沢支部 昭和28年(う)131号 判決

原判決の認定によれば本件事実は被告人らが判示密貿易を企図して調達した判示物資を大韓民国巨済島方面に輸出すべく山口県豊浦郡小串町に輸送して、同地で所要船舶の傭船に尽力したが奏功しない為め、出港地を富山県下に変更して右物資を同県氷見郡窪村西川賀一方に転送した上、同地で原判示航海用燃料並に傭船の準備を完了して船長以下船員を乗組ましめ右燃料あるいは航海中の食糧の積載を終え正に出港の為め前記密輸物資の船積に移る直前に至つて判示二回に亘り各傭船の船主の契約解除に遭遇して出港の目的を果さず、次いで右貨物を七尾市に転送して判示能登商船株式会社倉庫附近に運搬した上同地で新な傭船を物色中逮捕された為め所期の目的を遂げなかつたというのであるから被告人らの右所為は単なる予備の域を超えて輸出実行の行程に一歩を踏み入れたものと認めるのを相当とする。故に原判決が右事実を輸出の着手未遂と認定したのは妥当であつて論旨は採用することができない。

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